2013/11/04

ぼくはお金を使わずに生きることにした

マーク・ボイル『ぼくはお金を使わずに生きることにした』
を、昨日お風呂で読み切る。
数日前の日記で一度紹介している本なのだが、
読み終わってみて、本当によくできた本だったので
ついまた書きたくなってしまった。

なんというか、今の社会とか、資本主義とか、
そんな大きなことじゃなくても、
将来の生活なんかに漠然とした不安を抱えている人に
読んでもらいたい本だと思ったのだ。
普段そういうことはあまり気にしていない、
あるいは日常生活が忙しくて気にしている余裕なんてないけど、
なんとなく、そこはかとなく、不安、
という人は多いのじゃないかな、きっと。

この本には、その漠然とした不安の理由も書いてあるし、
ではどうする?という問題提起と、著者なりの結論、
そして「金なし生活」を始めるという実際に起こした行動、
これについてがつぶさにレポートされている。
著者のマークのように、完全に「金なし生活」にならなくても、
お金の使い方や、日々の食べ物、物とのつき合い方、シェアするという考え方、
そして一番重要なのが、人との信頼関係の築き方なのだけど、
そういうことを一度立ち止まって考えさせてくれる本だと思う。
大袈裟かもしれないけど、これは大きな希望に溢れた本だ!
と、読んでいてどんどんうれしくなった。

先日、真吾とヒデノリさんと4人でお鍋をした時に、
最近また地震が多いという話から、天候もおかしいよねという話になって、
ふと思い出したのが、「気候変動の脅威に真剣な対策を講じないかぎり、
保険会社は一つ残らず倒産する可能性がある」という話だった。
うろ覚えで、もう少し曖昧な言い方だったが、
最近何かで読んだんだけど、と、この話をした。
あとで探してみると、これはこの本に書かれていたのだった。

これには究極のシナリオが二つあって、(以下引用)
保険会社が「天災」(正確に言えば「人災」だが)を
補償対象としつづける代わりに、保険料を大幅に引き上げて保身を図るか
(それでも軒並み倒産する可能性は消えないが)、
あるいは、天災を補償対象から外して、家や財産を失った当人が
損失を引っかぶることにするか(この場合、地域経済は崩壊し、
路頭に迷う人が続出する)。
引用ここまで。

社会全体が、今のままの、石油資源に頼り切った貨幣経済に依存しているかぎり、
これは早かれ遅かれ必ず起こることだという。
こんな難しい書き方をしなくても(まぁ、ちょっと難しいほうが説得力があるのだ)、
よく考えてみると、そりゃそうだ、と思うような、あたりまえの話だと思う。

他にあげていることも、あたりまえといえばあたりまえだな、ということばかり。
たぶん人は、本当はそのことを無意識の部分ではとてもよくわかっているのだと思う。
たくさんお金を稼いでたくさん使って、ということが、
地球という容れ物の許容量を考えてみると、今に成り立たなくなる。
とくに日本では三・一一以後、それまであまりそういうことを
意識したことのなかった人たちも、この事実に気付かざるを得ない状況になっている。
だから、なんとなく、多くの人が漠然とした不安というものを抱えているのだ。
そしてもし、不安だから将来のために貯蓄しようとか、
保険に入っておかなくちゃ、と思いながらも、
本当にそれだけでいいのかなぁと、ほんの少しでも思っている方にはぜひ、
一度この本を読んでみてもらいたいなぁと思うのである。

ちょっとマジメに書きすぎたかな。
この本、内容や、やってることは大真面目なのだが、読んでいてとてもおもしろいのだ。
それはきっと、マークが特別なことをしている特別な人、というわけでなく、
少し視野が広くて柔軟な考えで、ユーモアのセンスのある、
どこにでもいるような普通の若い男性だからなのだ。
(実際、これだけ魅力的な男性は「どこにでもいる」わけではないかもしれないが)
“柔軟な考え”と、“考えの違う人に対する思いやり”という部分は、
実験を始めてから、さらに強化されたとても重要な美点だと思う。

受け取る側の問題かもしれないが、私にとっては決して、
環境問題などを取り上げている本にありがちな説教臭い本ではなかった。
今、地球に住むすべての人が置かれている状況を、わかってはほしいけど、
だからといって自分の考えを押し付けるようなことはしたくない。
人々の抱える不安の理由をわかりやすく明確にして、
みんなが幸せになるにはこういう方法もあるんじゃないかな、と、
まずは自分が実践してみる。自分が変わることで、人にも伝えていく。
そんな気持ちで書かれている(たぶん)、
未来に希望を持てるような本なのじゃないかな。

ちなみに、これだけ感動しても、
私自身は「金なし生活」を今すぐ実践したいとは思わない。
彼には彼だからできることがあって、
私には私にしかできないことがあるのだ。
いいと思うからって、自分の身の程以上のことに手を出す気はないのである。
何をする(あるいはしない)にしても、大事なのは、
まずは自分自身が心の底から幸せでいることだと思っている。
そして自分から溢れ出た幸せを家族や周りの人にお配りできたら言うことなし。
なんて、かっこいい感じに書いてしまって恥ずかしくなるけど、
私、本気でそう思っているんだもんな、しかたないよなぁ。
それにしてもまだまだお配りできるほどではないのだ。精進せねば。

昨日今日はマーマーマガジンのよく売れた日(比較的)だった。
この雑誌も本当にいい内容の雑誌で、きっとみなさんのお役に立つはず。
たくさんの方にお届けしたいと思っているものなので、とてもうれしい。
そうそう、他の新刊冊子のご紹介もまだできていないのだ。仕事もしなくちゃ。

今日の晩ごはんは、
ごまみそ鍋(白菜、春菊、ネギ、しいたけ、厚揚げ、鰯つみれ)、
まいたけごはん(まいたけ、大根、人参、おあげ)、紅白なます。

酢の物が食べたくなって、紅白なますを作った。
そういえば、自分で作るのは初めてだ。
記憶が正しければ、昔、給食で柿なますが出てきて、
(給食とかお惣菜の酢の物ってどうしてあんなに甘いのだろう)
それからなますの印象がよくなかったのだけど、作ってみたらおいしかった。
さっぱりしていて、醤油味の炊き込み御飯のつけあわせにはぴったりだ。

おやつは、大ちゃんとこからいただいたおにぎり。
おいしかったです。ありがとう。












マーク・ボイル
『ぼくはお金を使わずに生きることにした』